華麗なる一族は、山崎豊子が1970年3月より1972年10月まで週刊新潮に連載した小説である。
この華麗なる一族は、実在の事件および人物をモデルにしたものだと言われている。すなわち、華麗なる一族は全体として1965年の山陽特殊製鋼倒産事件を参考にしており、作品中の阪神特殊鋼は山陽特殊製鋼を、阪神銀行は神戸銀行を、帝国製鉄は新日本製鐵を、そして万俵家は神戸の岡崎財閥を参考にしたのではないかと思われる。
また合併相手の”貯蓄銀行から都銀に転換し歴代頭取は日銀天下り”の大同銀行は実際に神戸銀行と合併した太陽銀行ではなく協和銀行をモデルにしたようである。ちなみに現実の神戸銀行の合併(1973年)は小説発表(1970年3月より1972年10月まで週刊新潮に連載)より後である。但し、山崎豊子自身は華麗なる一族の岡崎財閥モデル説を否定している。
華麗なる一族の主人公は、万俵コンツェルン総帥にして阪神銀行頭取の万俵大介。名門の誉れ高い一族の長、優れたプレジデントとしての表の顔と、妻妾同居という膿んだ生活を営む裏の顔という2面を持つ。目的の為に自身の子息子女を持ち駒に政財界に人脈を張りめぐらせるが、ある時からどす黒い疑惑を胸にきざす。自らの飽くなき野望の為、また憎しみと復讐の為、大介は巧妙な陰謀をはりめぐらせる。目的を達成して待っていたものは・・・・。
華麗なる一族は、大介を軸に、彼に翻弄される一族の姿と金融業界の内幕について神戸を舞台に描き、話題となった小説である。
これまでに、1974年の山村聰主演、そして2007年に木村拓哉(SMAP)主演で二度テレビドラマ化されている。